私が酒を飲めない理由
最近、私は少しずつ酒を飲めるようになってきたが、昔は全然ダメでちょっと無理して飲むと頭が割れるように痛んだり全身の関節がだるくなってその夜は七転八倒しなければならなかった。父も酒がダメな方なので、私が飲めないのは父からの遺伝だろうと思っていたのだが、最近少し飲めるようになってみると、どうもそうではなく、酒に対する私の嫌悪感がそういう身体症状を引き起こしていたのではないかと考えるようになった。
思えば私が初めて酒を飲むようになったのは大学に入って寮生活を始めたときだった。寮ではたびたびコンパがあって飲めない酒を無理に飲まされ、苦しい思いをしたものだ。しかもそれだけではなく、酔って正常な意識を失った結果、酔いを覚まそうと外へ出て近くの高速道路をふらふらと歩いていたと聞いて、後で肝を冷やしたこともあった。
しかし私が決定的に酒嫌いになったのは就職直後のことだった。職場の先生たちが集まる宴会の席で、酒が回って来ると、普段はおとなしい先生が職場の愚痴をこぼしたり、その場にいない先生の悪口を言ったり、やたらと説教し始めたりする。そういう雰囲気が耐えられなかったのだ。こういう状態をホンネがしゃべれる場だとか、人間味があるとか評価する人もいるが私はイヤだった。そういう人間を見るのもイヤだし、酒に酔えば私もそういう醜態をさらすのではないかと思うと、それが耐え難い恐怖となったのだ。
最近、私が多少酒を飲めるようになったのは、私は酔ってもそうはならないという自信を持てるようになったからに違いない。
マージナルマンリンク
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