赤ちゃんに缶コーヒー
ある時、ゲーム機などがおいてある二十四時間営業のセルフストアーに入って驚いた。自動販売機の前のテーブルで、赤ちゃんを連れた若い母親がほ乳ビンに缶コーヒーを入れているのだ。いつもの事かどうかは知らないがこれは余りにひどい。よほど声をかけようかと思ったが、近くから恐いヤーサンでも出てきそうな気がしてできなかった。
パチンコ屋に入ると、タバコの煙がもうもうとしている中で幼児を背負ってパチンコを弾いている母親をよく見かける。幼稚園くらいの小さな子供達がつまらなさそうに台の間を歩き回っていたりもする。タバコの煙の中で育った幼児の健康がどうなるのか、子供らしい遊びも出来ず、賭事に一喜一憂している大人に囲まれて所在ない時を過ごす子供達の精神的な健康がどうなるのか、考えるだけでも痛ましいことだ。
しかし、パチンコ屋でトラブルを覚悟してまで声を掛ける勇気は私にはない。それに声を掛けても見ず知らずの私の言うことをきいてはくれまい。私には何もできないのだ。それが歯がゆくもあり、後ろめたくもある。
ではどうすればよいのかということだが、これがなかなかむづかしい。法律的な規制は効果があるまい。仮に子供連れのパチンコを禁止しても母親は子供を家に残してパチンコ屋に行くだろう。キャンペーンも無駄だ。本当にきいてほしい当の母親は耳を貸さず、神経質な母親が過剰反応して育児ノイローゼが増えるだけだろう。
結局、平凡なようでも、互いに声を掛け合える地域社会を作るしかないのだろうか。
平成風景点描
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