人間ってすごい!
と思えるしあわせ
卒業式の季節になった。私の勤める高校からも、約三百人の生徒が卒業していく。その中のあるものは就職し、あるものは大学へ進学し、あるものは保母になったり看護婦になったりするため、それぞれに短大や専門学校へと進んでいく。
ところで、私の高校の進路指導室の前に一枚のポスターが張ってある。それは日本医師会が作った看護婦のPRポスターで、にこやかに微笑んだ看護婦の写真の隣にひとこと、
『人間ってすごい!』 と 思えるしあわせ
と書かれている。よほど優秀なコピーライターが書いたのであろう。短い文の中に、人間の生命力を見つめて生きる看護婦という職業の魅力が的確に表現されている。
もちろん、現実には看護婦という職業は三Kとも七Kとも言われる厳しい職業で、こんな風に毎日感動ばかりしているわけにはいくまい。が、職業を単に金を稼ぐ手段として考える風潮の強い今日、このようなロマンや理想、使命感などを持って社会に出ていく人が多くなるのは悪いことではないと思う。
看護婦だけではない。どんな職業にもそれぞれに重い使命とやりがいがある。そして、同時に表には現われぬ厳しさもある。それらを発見させていくことこそ本当の進路指導だと思うのだが、今日の高校にはそれだけの余裕がない。偏差値に応じて受験先を決めていくという受験指導で手一杯だ。
もう何日かすれば卒業式という今、こういう思いを抱きながら、せめても卒業生たちが実社会の中で確固とした自分の道を見つけてくれることを期待している。
学校の日常風景
幼稚園に来た手紙 根性のある話 廃止されたリレー 欠席の理由
離任式のセーラームーン 人間ってすごい!と思えるしあわせ 組織体としての学校
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