UFOの正体見たり
二、三年前のことである。夜遅く犬を散歩させていた私は、空に不思議なものを見つけた。満月と同じ程度の大きさの、しかし、満月よりはずっと暗い円形の光が地平線に近いあたりを動いていくのである。大きさや動きから判断して、星でも飛行機でもない。
何だろうと目を凝らしていると、その光はややカーブを描きながら、角度にして三十度ほど動いて消えた。ところが、しばらくすると先ほどとほぼ同じ光の円盤が、先ほどと同じ軌跡を描いて動き、また同じように消えたのである。それからしばらく、何度も何度も同じことが繰り返された。
UFOの大編隊か! と興奮して見つめていた私は、そのうちに不思議なことに気づいた。夜空のあちこちに星が出ているのに、そのあたりには全く星が見えない。どうやら雲が星を隠しているらしいのだ。ということは、あのUFOは雲より下の相当低いところを飛んでいるに違いない。
と、そこまで考えてみて、私はハッと気づいた。あの光は地上からの何等かの光が雲を照らしているのではあるまいか、と。そこで私は急いで近くの小高い丘に登ってみた。そこからは彦根市街が一望の下に見渡せる。すると予想通り市街地のはずれのあたりから回転する二条の光がV字型に夜空へ伸びているのだ。たしかあのあたりにはパチンコ屋があったはずだから、その屋上に備え付けられた回転するサーチライトなのであろう。
謎の光の正体を確かめた私は、それがUFOでなかったことにがっかりしたが、同時に自分の発見を誇らしくも感じたのだった。
ふしぎ大好き
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