犬も卒倒いづこも同じ待宵月
今日は仲秋の名月である。その一晩前、昨夜の月は『待宵月』と言うらしい。というのは、今朝の新聞からの受け売りである。私の職場にある、朝日、毎日、読売、中日、京都の五紙のうち四紙までが、第一面に昨夜の待宵月の写真と、短い記事を載せている。
その扱いたるや、写真の撮り方といい記事の大きさといい、犬も卒倒するほどのワンパターンだ。写真はどれも三〇〇ミリか四〇〇ミリの望遠レンズで撮った月と、標準レンズで撮った地上の景色との合成(多重露光)。強いて違いをあげれば撮影地だ。地上の景色が、朝日は関西空港、毎日はアジア大会会場のメインスタンド、読売は同じく聖火台、京都は嵐山の渡月橋付近となっている。
たまたま私が勤め先の関係で五紙を見る機会があっただけで一般の読者がこんな風に比べてみることはないだろう。それに、どれも風情のある記事だから、別に悪いというつもりはない。しかし、これほどワンパターンの紙面を見せつけられれば、いささか食傷気味になるのもしかたあるまい。それに、来年もまたこのパターンだろうなどと思うと、新聞をひらく新鮮味も失せるというものだ。
写真が合成写真というのも少し気になる。新聞の写真とはいえ、これは芸術作品のようなものだと思えばいいのかもしれないが、何か作り物の感動を押しつけられているようで、しっくりこない。それに写真の月は大きいばかりで、満月のまばゆいような輝きもない。
しかしまあ、あまり堅いことは言っても始まるまい。今夜は仲秋の名月。急いで学校を出て本物の名月を鑑賞することにしよう。
マスコミに異議あり
0 件のコメント:
コメントを投稿