マスコミに異議あり について
昔、私はNHKの人気番組、「事件記者」のファンだった。その当時、新聞記者は「無冠の帝王」とも呼ばれ、何ものにも媚びず、独立独歩で社会正義を守る存在だとされていたのだ。
そして、その数年後、新聞週間の標語として「揺るぐ世界に揺るがぬ批評」ということばが選ばれたとき、私は再びマスコミへの思いを熱くし、本気で新聞記者になりたいと思ったものである。
ところが、マスコミの現状はどうだろう。権威や権力から身を切り離して、独立独歩で社会に発言するのだという気概などつゆほどもなく、ただ売れさえすればいい、受けさえすればいいという軽薄で無責任なバカ騒ぎだけではないか。
この文集の最初に、私はやたらと権威を振りかざす上から目線の天声人語と、大衆のゲス根性に迎合するテレビの二極分化についての不満を書いたが、マスコミの病理はそれだけではない。記者の自立意識の希薄さ、政治的、社会的な権力への迎合こそ、問われるべきだろう。
マスコミに異議あり
0 件のコメント:
コメントを投稿